99%舗装路

主にセロー250(DG17J)を整備した時に更新されるブログ。不定期更新です。

セロー250のクラッチケーブルを交換

先日のスロットルケーブル交換に続き、今回はクラッチケーブルを交換しました。

特にクラッチ関係の違和感はないので、予防整備ですね。

スロットルケーブル交換と同じく、そこそこメンテナンスに慣れている方が見られていると思うので、ケーブル周り以外は端折ってます。

 

とりえあず外装を外してタンクもずらしました。コネクターはそのままです。スロットルケーブル交換と違う点は、小物入れは左側のみ外し、トレーは左と真ん中だけボルトを外しています。

 

クラッチレバーからケーブルを外したら、今回の難所であろうエンジン側のタイコも外します。車体左側から見た写真(交換後)。タイコが引っかかっている金具には、もう1枚薄い板状の抜け止めが付いています。タイコの右上の段差になってるやつです。

 

右側から見るとこんな感じ。ケーブルの左側、比較的綺麗な金属です。

この抜け止めをエンジン側、写真では手前にペロッとめくります。

 

長めのピックツールを使います。

 

車体右側、エキパイの下から入れて…これでタイコが外せました。

構造を理解するのに時間が掛かりましたが、分かればシンプルな作りですね。

 

リアサス側から見るとこんな感じ。

リアサス側からも手を入れてタイコを外したので、泥除けとチェーンガードも外して作業しました。

 

あとは引き回しを間違えないように、古いケーブルを抜きつつ新しいケーブルを通していきます。

この辺は年式や車体によって違う可能性があるので、実車を確認したほうが良いと思います。

とりあえずエンジン側から抜きます。

ケーブルの金属部分は、エンジンから伸びてる輪っかのステーに引っかかってます。

上から入れてあるだけなので、そのまま引き抜けばOK。

 

写真中央、ギザギザのバンドで他の配線と共締めされています。

この車体では1番内側を通っていました。バンドを緩めて引き抜きます。

 

すぐ上ではインシュロックで共締めされています。どの線が共締めされているか、写真を撮ってから切っちゃいます。

とりあえずここまで抜いたら、新しいケーブルを下から通しつつ作業しました。ちなみに純正ケーブルです。

 

引き回しはエンジン上部へ。さっきのインシュロックが手前に写ってます。

 

スロットルケーブルの下を潜ります。写真左側がフロント。

 

小物入れのトレーと取り付けステーの内側を通ります。狭いです。

 

あとはフックの内側を通し、ステム左側からメーター左下に通ります。

スロットルケーブルと違い1本だけですが、その分太くて硬いので若干面倒でした。

特にエンジン側の金属部分が曲がらないので、どちらか一方から引き回すのは難しいかも知れません。

 

こんな感じで古いケーブルにビニール紐を結んでおき、抜いた後のガイドとして使う方法を取りました。

 

引き回しが終わったら、エンジン側のタイコを取り付けます。抜け止めの金属も元通りに。あとはインシュロックやらも忘れずに、外装なども戻して完成です。

 

クラッチの遊び調整。これだけのためにエンジンを掛けるのも面倒だったので、大体で合わせておきました。

ケーブルのナット側で合わせたので、あとは試走してレバー側のダイヤルで調整します。これなら工具無しで出来ますしね。

それとレバー側の蛇腹のゴムブーツはケーブルに付属しないので、ある程度綺麗にして再利用しました。

 

外したケーブルは特にほつれもありませんでした。エンジン側に若干の擦れはあったものの、写真では分からない程度。

今回は10万km使って1~2回しか注油していませんが、なかなか丈夫に出来てますね。

 

乗ってみた感想クラッチが軽くなった……気がする。元々レバーの引き具合に不満はなかったのですが、思ったより変化はありませんでした。

回転数の上がり方も変わらず。これなら交換しなくても良かったかも?

とは言えスロットルケーブルはほつれていたので、予防整備で不安要素を取り除けたので良しとしましょう。

 

今回のMVP。全長約270mmのピックツール。今回の作業で使えそうだなと思って最近買ったのですが、専用工具かよってぐらい使いやすかったです。